黒田東彦参考人に対する質疑

11月12日の衆議院財務金融委員会
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=44338&media_type=fp

報道の様子
Reuters
日経 その1 その2 官房長官言及


ちょいと自分の見解を書いておく。日銀の見通しがどんなものであれ、きちんとした名目成長経路に乗っかるまで増税には反対。性急な増税はそもそも財政再建から遠ざかるので無意味で有害である。

その上で、例えば金子先生はがっかりされているようだが、これだけ延期ムードが高まってきても、予定どおり増税するかどうかは公式には決まっていないんだから、「当然延期するのを前提として追加緩和しました」などと答弁するわけにはいかんでしょう。現状では法律には増税する日付が書いてあって、「景気が悪い場合は延期できる」というのは附則にすぎない筈(勿論、非常に価値ある附則)。
だから黒田日銀を批判したい場合、「今次追加緩和は今春の増税によって生じた傷を手当するものに過ぎず、一年以上前に予防的に実行されてしかるべきものだった。予定どおりの再増税を前提にするならこの程度の追加緩和で良いわけねーだろ。」といった趣旨の方が妥当だと思われる。ついでに「日銀のエコノミスト実働部隊はデフレギャップを過少評価しすぎ。それにともなって増税などによる名目成長率・物価上昇率への下押し圧力も過少評価しすぎ。フィルターアプローチだかなんだか知らんが、アプローチを修正せよ。」と付け加えても良い。